俺がお前を夢の舞台へ
「正論だ?ふざけんじゃねぇ。邪魔したいだけだろ!」

 
「ハッ。相変わらず人のせいにしてばっかだなお前」


「んだと?俺のどこが─」


「もうやめてよ!!」


ついには私も立ち上がり、大声をあげてしまった。


クラス中の視線が私たちに突き刺さっている。


「…意味わかんないよ。勇翔も蒼空も、意味わかんない」


なんでこんなことになるの…?


なんで喧嘩するの…?


勇翔が言った“お前のやり方じゃ彩絢を幸せにできない”ってどういう意味…?


蒼空のやり方って何?


私を幸せにできないってどうして?


二人は私に何を隠してるの…?


どうして何も教えてくれないの…?


「もう、やめようよ…。蒼空も勇翔も、お互いに関わるのやめな…?ね?その方が平和だよ…。悲しいけどさ…」


蒼空は小さくため息をついて椅子に座った。


そして勇翔は、蒼空を睨みつけて教室を出ていってしまった。
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