俺がお前を夢の舞台へ
恋心-勇翔side-
【勇翔side】
“もう、やめようよ…”
“蒼空も勇翔も、お互いに関わるのやめな…?”
“その方が平和だよ…”
“悲しいけどさ…”
彩絢の悲しそうな顔が空に浮かんでは消えるを繰り返す。
「寒…」
昼間とはいえ、真冬の屋上で寝転がっていると凍えそうだ。
でも今はそれでいい。
俺は昔から彩絢のことが好きだった。
それと同時に、蒼空には敵わないとも思っていた。
その思いはどちらも変わらない。
だけど。
いや、だからこそ。
野球を辞め、夢を捨てた今の俺を見てほしくない。
俺に関わらないでほしい。
そう思って彩絢を遠ざけてしまう。
彩絢に申し訳ない気持ちもあるけど、それ以上に自分のプライドが大切なんだ。
「情けなねー男だよ俺は…」
好きな女の顔が浮かぶ空を見たくなく、そっと目を閉じる。
脳裏には、彩絢の泣き出しそうな顔が浮かび続けていた。
“もう、やめようよ…”
“蒼空も勇翔も、お互いに関わるのやめな…?”
“その方が平和だよ…”
“悲しいけどさ…”
彩絢の悲しそうな顔が空に浮かんでは消えるを繰り返す。
「寒…」
昼間とはいえ、真冬の屋上で寝転がっていると凍えそうだ。
でも今はそれでいい。
俺は昔から彩絢のことが好きだった。
それと同時に、蒼空には敵わないとも思っていた。
その思いはどちらも変わらない。
だけど。
いや、だからこそ。
野球を辞め、夢を捨てた今の俺を見てほしくない。
俺に関わらないでほしい。
そう思って彩絢を遠ざけてしまう。
彩絢に申し訳ない気持ちもあるけど、それ以上に自分のプライドが大切なんだ。
「情けなねー男だよ俺は…」
好きな女の顔が浮かぶ空を見たくなく、そっと目を閉じる。
脳裏には、彩絢の泣き出しそうな顔が浮かび続けていた。