隣の不器用王子のご飯係はじめました

そっかそっか、私の影響で料理に興味を持ってもらえたっていうのは嬉しいな。


私はフライパンなどの道具や、使う材料を並べた。



「卵を消費したいので、とろとろのオムライスを作ろうと思います」

「……さっき、『簡単なレシピ』って言ってなかった？だいぶ難しそうな気がするんだけど」

「大丈夫大丈夫、ちゃんと簡単だから。といっても遠坂くんの料理の技術レベルがわかんないんだけど……玉ねぎのみじん切りはできる？」

「ゆっくりでいいなら何とか」

「それならOK！じゃあまずはケチャップライスから作ろっか」



本人は満足していないとはいえ、遠坂くんは一応一人でカレーを作れたのだ。ケチャップライスも、少々手つきが危なっかしかったけど無事に完成した。

そして問題の卵の部分。



「本当は卵を焼いてその上にケチャップライスをのせて包んで……って感じで作るんだけど、それは難しいのでやりません。代わりに、半熟とろとろのスクランブルエッグを作って、それをケチャップライスの上にかけます」