隣の不器用王子のご飯係はじめました
◇
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「……というわけで、班別研修の予定表を完成させたところから帰りね~」
先生の言葉に、あちこちから「面倒くせえ」だとか「明日で良くなーい?」といった不満の声が上がった。
二週間後に迫った修学旅行。
班別研修の班は、クラス内の男女三人ずつ計六人で構成されている。
女子は無事由梨と一緒になれて安心したんだけど……。
「どう?在花ちゃんは行きたいところある?」
杉野くんも一緒だった。
他に一緒の班になってくれる男子にあてがなかったから、誘われて断れるはずがない。
爽やかで人懐っこい笑みを向けられるたび、気まずさと罪悪感で胸が締め付けられる思いがする。
「はいはい!!わたし、サンゴと貝殻のアクセサリー売ってるお店行きたい!」
「おいおい藤田、今在花ちゃんに聞いてたんだけど」
「だって在花も欲しいでしょ?沖縄っぽいアクセサリー!」
「うん、そうだね」
由梨が気を利かせて、気まずい雰囲気になるのを止めてくれる。
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「……というわけで、班別研修の予定表を完成させたところから帰りね~」
先生の言葉に、あちこちから「面倒くせえ」だとか「明日で良くなーい?」といった不満の声が上がった。
二週間後に迫った修学旅行。
班別研修の班は、クラス内の男女三人ずつ計六人で構成されている。
女子は無事由梨と一緒になれて安心したんだけど……。
「どう?在花ちゃんは行きたいところある?」
杉野くんも一緒だった。
他に一緒の班になってくれる男子にあてがなかったから、誘われて断れるはずがない。
爽やかで人懐っこい笑みを向けられるたび、気まずさと罪悪感で胸が締め付けられる思いがする。
「はいはい!!わたし、サンゴと貝殻のアクセサリー売ってるお店行きたい!」
「おいおい藤田、今在花ちゃんに聞いてたんだけど」
「だって在花も欲しいでしょ?沖縄っぽいアクセサリー!」
「うん、そうだね」
由梨が気を利かせて、気まずい雰囲気になるのを止めてくれる。