隣の不器用王子のご飯係はじめました



だけど……いつまでもそうしているわけにはいかないよね。

そろそろ、覚悟を決めないと。



班員から行きたい場所の候補が出そろったところで、私はこう言った。



「私、計画表書いて提出しておくね。皆は先に帰っても良いよ」

「本当?お願いしていい?」

「さんきゅー小野山さん!班別研修中何か奢る!」



意外と細かく記入しなくてはならない計画表にうんざりした様子だったメンバーたちは、その言葉に顔を明るくした。



「うん。あ、でも一人だとちゃんと合ってるか不安だから……杉野くん、ごめんだけど一緒に残って手伝ってもらっていい?」

「……もちろん。今日は部活もないし」



その指名は予想していなかったようで、杉野くんは一瞬意外そうな顔をした。



「在花、わたしも手伝うけど……」

「ううん。二人で大丈夫」



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