隣の不器用王子のご飯係はじめました
冷たさの真実
◇
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この学校には、遠坂浩斗ファンクラブなるものが存在する。
確実にそのメンバーの一人だと私が知っているのは由梨だけだけど、どうやら2組の女子はほぼ全員がメンバーだし、中には学年の違うメンバーもいるそう。
そして、このファンクラブには鉄の掟がある。
ファンクラブに入っている間は決して遠坂くんに過剰なアピールをしたり告白をしたりしない。そして、万が一遠坂くんに恋人ができた場合はできる限り祝福し、見苦しいのでいくら悔しくても相手の子に嫌がらせをするような真似はしない。
でも、中庭に呼び出され告白された遠坂くんが相手の女の子をバッサリ振ったのを見て嬉しそうにしている由梨を見ると、その掟はきちんと守られるのか少々疑問でもある。
「今の子可愛かったのにね」
「一年生で、読者モデルかなんかしてるらしいわよ。自分ならいけると思ったんでしょうね」
「由梨、顔が悪役みたいになってるよ」
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この学校には、遠坂浩斗ファンクラブなるものが存在する。
確実にそのメンバーの一人だと私が知っているのは由梨だけだけど、どうやら2組の女子はほぼ全員がメンバーだし、中には学年の違うメンバーもいるそう。
そして、このファンクラブには鉄の掟がある。
ファンクラブに入っている間は決して遠坂くんに過剰なアピールをしたり告白をしたりしない。そして、万が一遠坂くんに恋人ができた場合はできる限り祝福し、見苦しいのでいくら悔しくても相手の子に嫌がらせをするような真似はしない。
でも、中庭に呼び出され告白された遠坂くんが相手の女の子をバッサリ振ったのを見て嬉しそうにしている由梨を見ると、その掟はきちんと守られるのか少々疑問でもある。
「今の子可愛かったのにね」
「一年生で、読者モデルかなんかしてるらしいわよ。自分ならいけると思ったんでしょうね」
「由梨、顔が悪役みたいになってるよ」