隣の不器用王子のご飯係はじめました
◇
「あーあ、完全に作りすぎちゃったなあ、これは」
学校の帰りに例のスーパーに寄った私は、一つ15円のじゃがいもは無事に手に入れることができた。
ただ……さすがに十個は買いすぎだったな。
一人暮らしをするアパートに帰って肉じゃがを作ってみたけど、出来上がってみればこれまた量が多い。とても一人で消費しきれる気がしない。
冷凍保存しておくのもありだけど、やっぱり出来立てが一番美味しいんだよね。
「せっかくだしレナさんにおすそ分けしようかな」
私はそう呟いて、戸棚から一回り小さな片手鍋を取り出した。
レナさんとは私の隣の部屋の住人で、本名は佐藤礼菜さん。
私と同じように一人暮らしをしている女子大生で、大学に通いながら、そこそこ有名な漫画雑誌で連載している少女漫画家さんだ。
ペンネームが「サトウレナ」だから私も「レナさん」と呼んでいる。
「あーあ、完全に作りすぎちゃったなあ、これは」
学校の帰りに例のスーパーに寄った私は、一つ15円のじゃがいもは無事に手に入れることができた。
ただ……さすがに十個は買いすぎだったな。
一人暮らしをするアパートに帰って肉じゃがを作ってみたけど、出来上がってみればこれまた量が多い。とても一人で消費しきれる気がしない。
冷凍保存しておくのもありだけど、やっぱり出来立てが一番美味しいんだよね。
「せっかくだしレナさんにおすそ分けしようかな」
私はそう呟いて、戸棚から一回り小さな片手鍋を取り出した。
レナさんとは私の隣の部屋の住人で、本名は佐藤礼菜さん。
私と同じように一人暮らしをしている女子大生で、大学に通いながら、そこそこ有名な漫画雑誌で連載している少女漫画家さんだ。
ペンネームが「サトウレナ」だから私も「レナさん」と呼んでいる。