隣の不器用王子のご飯係はじめました



「それなら、遠坂くんが部活やってないのもレナさんの手伝いで忙しいから?」

「……それはどっちかっていうと勉強するため。必死で勉強してないとすぐ追いつけなくなるから、部活してる暇はちょっとない」

「嘘っ、遠坂くん頭良いじゃん⁉この前の中間テストも総合5位だったよね。テスト期間中もレナさんのお手伝いしてたのにすごいなって思ってたんだけど」

「ああ……あれは睡眠時間半分ぐらい削ったから」



言われてみればテスト前、いつにも増して顔色が悪かったような……。



だけど意外だ。

勉強なんて毎日の授業聞いてればわかるでしょ……とか思ってるタイプだと思ってた。



「そっか。遠坂くんって、ちゃんと勉強してるから賢い人だったんだね」

「何それ……まあ何となく言いたいことはわかるけど。小野山さんと同じクラスの杉野なんか、ずっと部活ばっかやってるのに成績俺より良いし」

「え?」

「あいつにいつ勉強してるのか聞いたら、『軽く予習復習して後は授業聞いとけばテスト前に特別勉強しなくても点は取れる』って本気で言ってた。ちょっと腹立つ」

「遠坂くん、杉野くんと友達だったの?」




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