隣の不器用王子のご飯係はじめました
何とタイムリーな。
というか、遠坂くんの口から学校の誰かの話が出たのなんて初めてかもしれない。
私はそう思って、思わず前のめりになる。
「ん?ああ、まあ……去年同じクラスだったから。一回席隣になって、それからちょくちょくしゃべるようになった」
「へえ!今ね、ちょうど私も隣、杉野くんだよ!」
「……そうなんだ」
「でね、今日数学の時間、話全然聞いてなかったのに当てられちゃって、困ってたらノートちぎってこっそり教えてくれたんだ。すっごく優しいよね」
共通の知人を見つけられたことが嬉しくて、私は調子に乗ってついつい一人でしゃべり続ける。
「授業の後わからなかったところ丁寧に教えてくれたし、そういえば中間テストはクラス一位だったもんなあ。教えるの上手いのも納得。その上サッカー部のエースなんて、本当にかっこいいよね。あ、私体育祭実行委員なんだけど、それも杉野くんと一緒で……」
「小野山さん」