隣の不器用王子のご飯係はじめました



「そういえば、小野山さんの話で思い出したけど、体育祭って来月だよね」



遠坂くんはお皿の料理を完食し、ごちそうさまでした、と手を合わせてから思い出したように言った。



「実行委員、頑張って」

「うん!遠坂くんは体育祭で何に出るとか決めてたりするの?」

「……積極的に出たいとは思わないけど、たぶん選抜リレーと100メートル走は参加させられる。小野山さんは?」

「私は足遅いから全員参加の大縄跳びだけのつもり。遠坂くん、足速いんだね」

「一応、中学の時は陸上部だったから」



遠坂くんはそう言ってから、何故かじっと私の顔を見る。

うっ、食べてる姿をこっちからこっそり見るのは平気でも、その綺麗な顔にじっと見つめられると落ち着かないんですけど……。



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