隣の不器用王子のご飯係はじめました
障害物競走の次がパン食い競争で、素早く切り替えたいから手際よく片付けろとの指示が出ている。
障害物競走なんて片付けなきゃいけない物が多い競技、どうして昼休みの前にしてくれなかったんだろう。パン食い競争と順番逆だったら良かったのに。
ていうか次がパン食い競争って、それ障害物競走の中に組み込んじゃだめだったの⁉
そんな不満を頭の中でぐるぐるさせているうちに競技が終了した。
「さ、秒で片付けるよ!」
実行委員長の掛け声で、私は同じく障害物競走の片付けに当たっている杉野くんやその他の委員たちと競技エリアの中に入っていく。
「在花ちゃん、みのむし競争の麻袋お願いしていい?こっちはオレが持ってくから」
「うん」
重たそうなハードルを片付けようとしていると、杉野くんがそう言って軽そうな道具を指さしてそう言ってくれた。
よし、それなら軽くて小さそうな物をまとめて持ってこう。