ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
「理由を聞いたら、俺と一緒にいるのが、面倒で嫌になるかもな。そうなったら、お前はあの男の所にでも行けばいい―――」

直真さんの顔を思いっきり、パンッと平手打ちした。

「っ!お前っ」

「グーじゃなかったことを感謝してくださいね!最近、おかしいですよ!余裕なさすぎなんです!」

するっと腕からすり抜け、自分の机まで逃げた。

「はあ?俺のどこが余裕ないって?お前こそ、俺の目が届かない所で男とこそこそ会いやがって!」

「だから、偶然って言ってるじゃないですか」

「こんな都合のいい偶然があるか!」

「私を疑ってるんですか?」

そう聞くと、否定の言葉が返ってこなかった。
本当に何もないのに信じてもらえないなんて酷すぎる!

「もういいです。実家に帰らせてもらいますっ!」

こんな台詞を直真さんに言うことになるなんて、思いもしなかった。
泣きたい気持ちでバッグを手にすると部屋から飛び出したけれど、背後からは私を追う声も足音すら聞こえなかった。

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