ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
どすっと頭を直真さんの体の上にのせた。

「いっ、てぇって言ってるだろうがっ!」

そう言いながら、頭を撫でてくれた。

「悪かった」

「全部ですよ」

「全部悪かった―――だから、泣くな。有里」

落ちた涙に目を細め、直真さんは唇を重ねた。
ベッドでしか、正直になれない私達ってどうなんですか―――そう思いながら、いつもよりしょっぱいキスを味わっていた。
同じことを直真さんも思っているのか、何度も角度を変えて長いキスをして、そして耳元でそっと囁いた。

「二度と俺を置いて行くな」

小さく頷くと、直真さんが少しほっとしたのが分かった。
伸ばした手に自分の手を重ね、指を絡めた。

「上に乗られるのは嫌いなんだよ」

「知ってます」

わざとに決まってる。
殴られて赤くなったところに唇を這わすと、直真さんがわずかに動揺した。

「これは罰ですから」

「なにが罰だ」

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