ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
別れと出会い【姫愛 視点】
葉が紅く色づき始めた頃、直真お兄様の辞令が発表された。
「お兄様が本社に帰るなんて、最初から瀧平を子会社にするつもりできていたのね」
私のことなんで、眼中になく、仕事だけ。
瀧平工業は大きく変わってしまった。
お父様は形ばかりの社長になり、役員は入れ替え、親会社の宮ノ入本社からは直真お兄様とは別に新しい専務が来ることになった。
言わば、監視役といったところで、その引き継ぎを終わらせた直真お兄様はまた宮ノ入本社に戻る―――
綺麗な筋書きだった。
それで、お父様はやっと気づいた。
最初から、宮ノ入はそうするつもりだったのだと。
引っ越しの荷物を運びいれてもらっている中、有里さんはリュックを背負って、なにやら直真お兄様と揉めていた。
「私の可愛い子達をトラックに乗せるわけにはいきません!」
「荷物になるから、乗せろよ!」
「お兄様が本社に帰るなんて、最初から瀧平を子会社にするつもりできていたのね」
私のことなんで、眼中になく、仕事だけ。
瀧平工業は大きく変わってしまった。
お父様は形ばかりの社長になり、役員は入れ替え、親会社の宮ノ入本社からは直真お兄様とは別に新しい専務が来ることになった。
言わば、監視役といったところで、その引き継ぎを終わらせた直真お兄様はまた宮ノ入本社に戻る―――
綺麗な筋書きだった。
それで、お父様はやっと気づいた。
最初から、宮ノ入はそうするつもりだったのだと。
引っ越しの荷物を運びいれてもらっている中、有里さんはリュックを背負って、なにやら直真お兄様と揉めていた。
「私の可愛い子達をトラックに乗せるわけにはいきません!」
「荷物になるから、乗せろよ!」