ネトゲ女子は結婚生活を楽しみたい!
世界規模の有名チェーン店だから、嘘ではない。

「まあ、やっぱり」

「(フライドポテトが)冷めるので失礼しますね」

冷えたフライドポテトほど、悲しいものはない。
ささっとエレベーターに乗り、ドアが閉まるまで笑顔をキープした。

はー、疲れる。

私は商店街の酒屋生まれの酒屋育ちにして、元ヤン。
そんな私が今や常務夫人。
人生ってわからないものよね。
そして、私には真の姿が別にある―――真剣な顔で玄関のドアを開け、駆け込むと軽やかにノートパソコンのスイッチをONにした。

「よしよし。時間はまだ大丈夫ね!」

おしゃれな時計を見た。
あんな時計は見にくいからやめてほしい。
スマホを見る。
こっちの世界の時間とそして、ネトゲ世界の時間が表示されている。
頭の中で計算する。
前回、倒した時間から、敵が再出現する時間をね。
ふむ。
まだ敵はでない。
そう私はゲーム大好き女子!
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