片翼を君にあげる②
***
数日後ーー。
シャロンさんとの下剋上を無事に達成して、二つ目の金バッジを獲得したツバサ。順調なスタートを切っていた彼が、最高責任者に呼ばれた。
「ツバサ。
君の次の下剋上の相手ですよ」
ちょうどその時ツバサに訓練してもらっていたボクも一緒に事務所まで行くと、最高責任者がソファーに座っている人物を手の平で指して言った。
そこに居たのは、長い黒髪に黒い瞳。襟を交差させて袖口が広く長い、見た目が少し和服に似た……おそらく民族衣装であろう服を纏った男性。
?……誰、…………。
「ーー……っ。
……瞬空、さんっ」
ボクが心の中でその人物が誰なのか疑問を抱いていると、ツバサが息を呑んで言った。
瞬空?
その名前は聞いた事があった。
でも、すぐには思い出せず、頭の中で名前を繰り返しながら思い出そうとしていると、最高責任者が言う。
「まだ早いかとも思ったのですが、ちょうど都合がつきましてね。
夢の配達人、白金バッジの瞬空。彼を次の下剋上の相手にしました」
「!!っ……えぇぇ〜〜〜ッ!?」
最高責任者《マスター》の言葉が衝撃的すぎて、下剋上をするのは自分じゃないのにボクが大声を上げてしまった。
そうだ、思い出した。
夢の配達人の瞬空。三人しかいない白金バッジの一人で、あらゆる武器の扱いや武術の道を極めており、その力は間違いなく現夢の配達人の中で最強。
討伐や護衛など、力に関する戦いや勝負事の依頼ならば右に出る者はいない。
そんな人が、ツバサの次の相手……。
「ーー久し振りですな、ツバサ様」
「っ、……お久し振りです」
「堅苦しい挨拶はなしにしましょうか?
早速ですが、こちらに付いて来て頂きたい」
瞬空《シュンクウ》さんはそう言って立ち上がると、ボクの横を通り過ぎて扉を潜り部屋を出て行く。
ーーなんて、威圧感だろう。
彼がおそらく190cm近い高身長のせいもあるだろうが、側を通られただけでピリッとした。切れ目の視線を向けられたのはツバサなのに、隣に居たボクでもまるで殺気の溢れた肉食獣に睨まれた感覚だ。
噂や評判は伊達じゃない。この人なら、狼や熊なんてレベルじゃなく、獅子でも狩れる。そう感じた。
数日後ーー。
シャロンさんとの下剋上を無事に達成して、二つ目の金バッジを獲得したツバサ。順調なスタートを切っていた彼が、最高責任者に呼ばれた。
「ツバサ。
君の次の下剋上の相手ですよ」
ちょうどその時ツバサに訓練してもらっていたボクも一緒に事務所まで行くと、最高責任者がソファーに座っている人物を手の平で指して言った。
そこに居たのは、長い黒髪に黒い瞳。襟を交差させて袖口が広く長い、見た目が少し和服に似た……おそらく民族衣装であろう服を纏った男性。
?……誰、…………。
「ーー……っ。
……瞬空、さんっ」
ボクが心の中でその人物が誰なのか疑問を抱いていると、ツバサが息を呑んで言った。
瞬空?
その名前は聞いた事があった。
でも、すぐには思い出せず、頭の中で名前を繰り返しながら思い出そうとしていると、最高責任者が言う。
「まだ早いかとも思ったのですが、ちょうど都合がつきましてね。
夢の配達人、白金バッジの瞬空。彼を次の下剋上の相手にしました」
「!!っ……えぇぇ〜〜〜ッ!?」
最高責任者《マスター》の言葉が衝撃的すぎて、下剋上をするのは自分じゃないのにボクが大声を上げてしまった。
そうだ、思い出した。
夢の配達人の瞬空。三人しかいない白金バッジの一人で、あらゆる武器の扱いや武術の道を極めており、その力は間違いなく現夢の配達人の中で最強。
討伐や護衛など、力に関する戦いや勝負事の依頼ならば右に出る者はいない。
そんな人が、ツバサの次の相手……。
「ーー久し振りですな、ツバサ様」
「っ、……お久し振りです」
「堅苦しい挨拶はなしにしましょうか?
早速ですが、こちらに付いて来て頂きたい」
瞬空《シュンクウ》さんはそう言って立ち上がると、ボクの横を通り過ぎて扉を潜り部屋を出て行く。
ーーなんて、威圧感だろう。
彼がおそらく190cm近い高身長のせいもあるだろうが、側を通られただけでピリッとした。切れ目の視線を向けられたのはツバサなのに、隣に居たボクでもまるで殺気の溢れた肉食獣に睨まれた感覚だ。
噂や評判は伊達じゃない。この人なら、狼や熊なんてレベルじゃなく、獅子でも狩れる。そう感じた。