僕が愛した歌姫
「いえ……降りるというか……なんというか……」
元々、病院ぐるみの実験を俺に阻止させようとするのが間違っていると思う。
俺は医療の知識もないし、わけのわからない実験なんてわかるワケがないんだから。
しかし、霧夜さんはギロリと睨みつけてきて、ポケットの中から半分に破られた写真を取り出した。
なにかと思ってみれば、それは俺とリナちゃんのキスシーンの写真だったのだ。
しかも、雑誌に載っていたものより遥かにハッキリと顔がうつっている。
半分に破られていることから、霧夜さんの妹想いさと、俺に対する怒りがヒシヒシと伝わってきて、息を飲む。
「なにがあってもリナを助けろ。じゃないと今度はこの写真をネットで流すぞ」
『お前の住所と実名付きでな』
最後にそう言い、満面の笑顔を向けて霧夜さんは夜の街へと消えていったのだった――。
元々、病院ぐるみの実験を俺に阻止させようとするのが間違っていると思う。
俺は医療の知識もないし、わけのわからない実験なんてわかるワケがないんだから。
しかし、霧夜さんはギロリと睨みつけてきて、ポケットの中から半分に破られた写真を取り出した。
なにかと思ってみれば、それは俺とリナちゃんのキスシーンの写真だったのだ。
しかも、雑誌に載っていたものより遥かにハッキリと顔がうつっている。
半分に破られていることから、霧夜さんの妹想いさと、俺に対する怒りがヒシヒシと伝わってきて、息を飲む。
「なにがあってもリナを助けろ。じゃないと今度はこの写真をネットで流すぞ」
『お前の住所と実名付きでな』
最後にそう言い、満面の笑顔を向けて霧夜さんは夜の街へと消えていったのだった――。