僕が愛した歌姫
「なんだよ」


今こいつに付き合っている暇なんてないんだ。


俺は貰ってきた制服を小さなクローゼットに押し込んで時計を見た。


まだ夕方だ。


特別病棟に入り込むのは夜中の方がいいだろう。


そんな事を考えていると、「お前、俺になにか隠してないか?」と、ヒロが真剣な顔で言ってきた。


「隠してる事?」


「あぁ」


「って言ってもなぁ……」


正直沢山ありすぎて、なにがバレたのかわからない。
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