僕が愛した歌姫
そして、思い出すのはヒロシの言葉と週刊誌の写真。


まさか、この人がリナのお兄さんで、この人が写真を撮った本人だとか……。


そんな事、ないよな?


「あの……あなたは?」


「質問に答えろ!!」


怒鳴られて、身がすくむ。


男なのに、情けねぇ~。


こんな姿絶対にリナには見せられねぇ。


「はい……会いました」


か細く答えると、男の肩が少しだけ下がったように見えた。


「そうか……」


呟きながら、振り替える男。
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