僕が愛した歌姫
今、なんて言った?


俺は呆然としてリナの兄である霧夜さんを見た。


「実験……?」


「あぁ」


大きく頷かれてしまった。


なんだ?


これは冗談か何かか?


ドッキリ?


新手のイヤガラセ?


笑った方がいいのか?


「あ……あ、ははは……」


乾いた笑い声を上げるとギロリと睨まれ、そのまま言葉を失ってしまった。


どうやらギャグでもドッキリでもなさそうで……。


「ほ、本当に……?」
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