互いに堕ちるその先に

気になる。
女の事がよく見える位置に、
腰をかけた。


さっき、目があったのが
嘘かのように、
こっちには目を向けない。

もう一度だけ、
あの瞳に俺を映して欲しいと思った。

そんな想いも虚しく、
女はそのまま、
持ってる酒を飲み干し、
Clubを出ていった。


「新、今あそこに座ってた女調べろ。」

気づいたらそんな事を口走っていた。
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