精霊王の娘
ここは、ぐるりと高い城壁で覆われている城下町シラーから南西に進んだ森の中だ。
勾配のなだらかな森を進むと、途中でぽっかりと丸く開けた場所があって、その真ん中には大きな木が二本、寄り添うように立っている。
その二本の木のうちの一本の幹に、幼い少女が縄でぐるぐると縛りつけられていた。
六歳ほどの少女だった。艶やかな緑色の髪に、金色の瞳をしている。少女は金色の瞳いっぱいに涙を浮かべて、蔑んだ目で見下ろしてくるゴルゴドを見上げていた。
ゴルゴドは、少女が所属している魔導士ギルドのギルド長だ。
ゴルゴドが魔導士ギルドのギルド長に就任したのは、つい先週のことだった。彼が新しくギルド長に就任したのは、前ギルド長で少女の養い親だったグードが他界したからである。
勾配のなだらかな森を進むと、途中でぽっかりと丸く開けた場所があって、その真ん中には大きな木が二本、寄り添うように立っている。
その二本の木のうちの一本の幹に、幼い少女が縄でぐるぐると縛りつけられていた。
六歳ほどの少女だった。艶やかな緑色の髪に、金色の瞳をしている。少女は金色の瞳いっぱいに涙を浮かべて、蔑んだ目で見下ろしてくるゴルゴドを見上げていた。
ゴルゴドは、少女が所属している魔導士ギルドのギルド長だ。
ゴルゴドが魔導士ギルドのギルド長に就任したのは、つい先週のことだった。彼が新しくギルド長に就任したのは、前ギルド長で少女の養い親だったグードが他界したからである。