玉響なる風は鳴る
扇子を和服の懐へ入れた男性は、先程の悪霊の動きが気になり、男性は悪霊がいた場所に近づいた。
「……っ!?」
男性が小さな崖の下を見ると、男性の視界にターコイズグリーンの髪の子――風音が倒れているのが映る。
「……この子、怪我が酷い……」
風音に近づき、風音の様子を見た男性はそう呟いた。
男性が辺りを見渡すと、風音の近くに落ちているカバンのポケットから黒と緑の扇子が飛び出しているのが見えて、男性はとある人物を思い出す。
「なぜ、この子がこれを……?懐かしいな……」
そう呟いた男性は、風音の体を持ち上げると歩き始めた。
風音が目を覚ますと見知らぬ天井が目に入り、勢い良く体を起こす。勢い良く起きたせいで傷が痛み、風音は顔を顰めた。
「おや?目が覚めたかい?」
どこからか声が聞こえてきて、風音は辺りを見渡す。風音の視界に、淡い緑の髪を1本にまとめた男性が移った。
「……君は?」
「僕は、風神の颯(はやて)と言う……この屋敷に住む神様なのだよ。君、この屋敷のある森で倒れていたのだけれど……頭は打ってないかい?」
颯の問いかけに、風音は「打ってないよ」と返すと微笑む。
「……っ!?」
男性が小さな崖の下を見ると、男性の視界にターコイズグリーンの髪の子――風音が倒れているのが映る。
「……この子、怪我が酷い……」
風音に近づき、風音の様子を見た男性はそう呟いた。
男性が辺りを見渡すと、風音の近くに落ちているカバンのポケットから黒と緑の扇子が飛び出しているのが見えて、男性はとある人物を思い出す。
「なぜ、この子がこれを……?懐かしいな……」
そう呟いた男性は、風音の体を持ち上げると歩き始めた。
風音が目を覚ますと見知らぬ天井が目に入り、勢い良く体を起こす。勢い良く起きたせいで傷が痛み、風音は顔を顰めた。
「おや?目が覚めたかい?」
どこからか声が聞こえてきて、風音は辺りを見渡す。風音の視界に、淡い緑の髪を1本にまとめた男性が移った。
「……君は?」
「僕は、風神の颯(はやて)と言う……この屋敷に住む神様なのだよ。君、この屋敷のある森で倒れていたのだけれど……頭は打ってないかい?」
颯の問いかけに、風音は「打ってないよ」と返すと微笑む。