玉響なる風は鳴る
「……分かった」
真冬はそう思いながら葉月の言葉に頷くと、扇子を構えた。
少し落ち着いた風音は、葉月と真冬が傷付いていくのを黙って見ていた。こんな状況でも風音は葉月にキスされたことを思い出し、ドキドキが止まらないでいる。
(……どうしよう……ドキドキが止まんないし、頭が上手く回らない……2人を助けたいのになぁ……そうだ。志奈の力があれば……でも、どうすれば……)
『自分の霊力を、最初は意識的に全てを扇子に集中させて見てください』
「……!?」
突然風音の耳に響いた声に、風音は驚きながら辺りを見渡した。
『私は、志奈と申します。私は消えてからずっと、風音さんの中で眠っていたのです……あなたは、無意識のうちに扇子に込める霊力を抑えています……まずは、先程言ったみたいに自分の霊力を意識的に全てを扇子に込めるようにしてみてください……』
「分かった」
風音は立ち上がると、扇子に全ての霊力を注ぎ込む。そして、風音はいつものように風を起こした。
「……!」
次の瞬間突風が吹き、大きな悪霊は吹き飛ぶと塵となって消えていく。
「……すごい……」
「あの悪霊を、倒した……?」
風音は扇子を閉じながら、葉月たちのいる場所に向かった。
真冬はそう思いながら葉月の言葉に頷くと、扇子を構えた。
少し落ち着いた風音は、葉月と真冬が傷付いていくのを黙って見ていた。こんな状況でも風音は葉月にキスされたことを思い出し、ドキドキが止まらないでいる。
(……どうしよう……ドキドキが止まんないし、頭が上手く回らない……2人を助けたいのになぁ……そうだ。志奈の力があれば……でも、どうすれば……)
『自分の霊力を、最初は意識的に全てを扇子に集中させて見てください』
「……!?」
突然風音の耳に響いた声に、風音は驚きながら辺りを見渡した。
『私は、志奈と申します。私は消えてからずっと、風音さんの中で眠っていたのです……あなたは、無意識のうちに扇子に込める霊力を抑えています……まずは、先程言ったみたいに自分の霊力を意識的に全てを扇子に込めるようにしてみてください……』
「分かった」
風音は立ち上がると、扇子に全ての霊力を注ぎ込む。そして、風音はいつものように風を起こした。
「……!」
次の瞬間突風が吹き、大きな悪霊は吹き飛ぶと塵となって消えていく。
「……すごい……」
「あの悪霊を、倒した……?」
風音は扇子を閉じながら、葉月たちのいる場所に向かった。