.*・゚ .゚・*.赤い瞳.*・゚ .゚・*.
「体が冷える…中に入れ」
そう言捨てると
私の手を引きベッドに座らせられる
その後はただ好きなように体を貪られた
気持ちよさ、気持ち悪さ、色んな感情が交差した
朝になり横に眠っている男を置いて部屋を出るが車はひとつしかなく近くの駅まで歩いた
もう7時だけれどお昼からなら学校間に合うよね?
でも制服…本家にある…
はぁ…朱里に電話を入れる、まだ家を出ていないはずだ
「サナ?」
『私だよ!、朱里』
「ずっと連絡ないから心配してたけど…大丈夫なの?!」
『大丈夫じゃない…心も体もボロボロだよ…私学校今日は行けそうにないの…でも朱里会いたい』
そう伝えると彼女は放課後学校近くのカフェで待っていると決まり明日学校へ行くために取り敢えず本家に制服を取りに行こうと足を進めようとすると
近くにいた男が私に近づいてくる
小麦色の肌のハーフ顔のイケメンだ
「綺麗だ…」
そう一言言われはてなマークが浮かぶ
ここの女の子の誘い方はこうなのだろうか?
不思議そうに彼を見ると後ろから黒づくめの男が目の前の彼を殴った
『何して…』
昨日運転していた使用人の人だ
彼に手をかそうとするけれど腕を無理やり引っ張られ別荘の前まで連れてこられ
車の中に入る
使用人は外で待機している
掴まれた腕が赤くなっていて痛い
横には寝起きで気分が悪そうな男が私の顎を掴む
「勝手なことをするな」
だいぶ怒っている
『ただ友達に会いたくて…』
俯くと赤くなっている腕を手に取り舐める
「あの男…勝手なことを…」
こう言う、暴力で解決しようとするやり方が嫌いだ
この男も使用人もみんな暴力で冷酷卑劣な人ばかりだ
本家につき私が戻る弟に会った
「ねぇ…姉さん、初めてはどうだったの?ククッ…まぁ見た目だけは良いから捨てられることは無いんじゃない?でも悲惨だねぇ、姉さんが1番恨んでる相手と繋がって結婚までするんだから」
その言葉に思いっきり頬をはたこうとするけど手で止められる
『ッ!』
「早く行きなよ、外で待ってるよ澪兄さんが」
制服を手にすぐに本家を出ると1人で住んでいるマンションまで送られる
車から降りるとロビーまでだと思っていた男は部屋の前まで着いてきた
『何?まだ一緒にいないといけないわけ?前にも言ったけどその顔を見るだけで反吐が出るの…』
そう微笑んで彼の頬に手で触れる
「調子に乗るな、いつでもお前は俺の好きなように出来ることを覚えておけ」
今までで1番低い声で男は吐き捨てると私の胸を片方の手で思いっきり握り潰す
痛い…
あぁやっぱりこの男に優しさなんてあるわけが無いそんなもの欠片も感じ取れない
生まれながらの悪だ
部屋に入ると約束の時間まで横になりお風呂に入る
触れられた後が気持ち悪い
体中に付けられた独占欲の塊である赤い花が残っていて全ては夢じゃなかったと思い知らされる
時間になり車を出させると
乗り込みカフェに向かう
付くと涙ながら迎え入れてくれて直ぐにその場を離れて知覚の広場の噴水の前でお互い腰を下ろす
全てを話し終えた頃には…涙が止まらなくて
彼女は黙って聞いてくれて抱き締めて「頑張ったね」と言うと抱きしめてくれる
別れ際に彼女にグリーンのお土産のピアスを渡した
喜んでくれてその場でつけてくれた彼女の髪色とお揃いでよく似合っていた
「ありがとう」
と優しく微笑む彼女に心が暖かくなるのを感じる
家にお泊まりしないかと誘われたが難しそうだ
名残惜しさを残しながらも彼女と別れた
部屋に着くと横になる…
あんなに面倒さかった学校が平和で裏の世界に比べてマシだ
そう思いお風呂に入り明日のために眠りにつく
_____________
朝になるとピンク色の腰まである先だけカールした髪をブラシでとく
白を基調としたシンプルなワンピースの上からケープ型の大きなリボンが垂れて着いているものを着る
周りの人達からは魔法学校とも呼ばれていたりするのはこの制服のせい出なのは明らかだ
黒か白か好きな方を決められ、私は白にした
いつも通り学校に着くと、朱里との会話を楽しんでいると横から洸が何度も朱里に話しかけ前より朱里の方が彼に対して距離を取っているように感じた
担任の先生が入ってきて入口から声をかけ小さくて可愛い女の子が入ってくる
「末永 しろと申します。よろしくお願いします」
みんな拍手を送る
150センチ代ぐらいの小さい身長に、透き通るように白い肌
シルバーの髪に ブルーのひとみ
パーティーで見た事がある
末永財閥今ITで今注目の企業の一つである
挨拶だけはしたことがあるが話した事は一切ない
彼女と一瞬目があった気がしたが気のせいだろうか
彼女は1番前の席に座る
休み時間になると何人かが彼女を囲む
「ちょっと着いてきて」
その人達を無視して私の所へやってきていきなり手を掴むと教室から連れ出される
中庭の庭園に着くと彼女と目が会い睨まれる
「単刀直入に言うわ!貴方澪と別れて下さらない?」
その言葉に口がポカーンと空いてしまった
『ふふっ、』
「何が面白いの!私は本気よ!」
面白くて涙が出てくる
可愛いのに登場の仕方が小説に出でくる悪役レぽくって…笑いのツボに入ってしまった
少し落ち着くと彼女に近づきシルバーのサラサラの髪の毛をすくい上げるとキスを落とす
「ッ…何を」
彼女は顔を赤らめ私から距離を取り何かモゴモゴ言いながら慌てて、私を指で指している
そんなに慌てなくても、、、
彼女に近づくと耳元で囁く『私、黒瀬 澪が殺したいほど嫌いなの』
そう言い彼女に微笑む
疑いの睨んだ表情を見せる彼女は私の目を見て真実か見定めているようだ
私も目を離さず彼女を見ると彼女は「はぁ…わかったわ」そう吐き捨てる
『貴方は婚約を取り消しにするため…結婚を阻止するために何をしてくれるの?』
その返しの言葉に息を飲む
「私が彼の赤ちゃんを産むわ」
一見大人しそうなのに、すごい大胆なことを言う女の子だ
誰も見た目から想像はできないだろうけど
この子はあの男に恋してる
あぁ羨ましいな
恋なんて可愛いもの
私も…
_______
来週から期末テストが迫っていてみんな机に齧り付いている
みんなお金持ちだから、家庭教師もいて頭がいいのでは?と思うかもしれないが
ここの学校は少し違う
まず偏差値が80点台なのに加え赤点を取ったら2回目で休学処分になり悪ければたいがくになり得るからだ
テストが難しくて赤点をとる生徒はこの学校にはいない
みんな勤勉だから
朱里はいつも学年首席を保持し続けている
私も家に帰って勉強と思うけれど昔みたいに頑張らなくても、勉強をしても結果が良くてもいい事なんて何も無いから
皆は将来に向けて頑張ってるけれど、私の運命は決められているから、模試勉強を頑張っても父親に大学受験に行かせて貰えないからまず受からない
朱里と本を返しに行くのに3年生の廊下を通った
チラチラと見られるのは何故だろうか、
婚約は間だ発表してないから知らないはず
図書室に入ろうとした時、朱里の姿が消えて後ろを振り向くと先生に捕まったらしく、先行っておいて!と口パクで伝えられ
コクっと頷き、微笑んでから図書室に入る
図書室では多くの生徒が自習のスペースで机に向かって勉強している
そんな風景を見ながら借りていた本を返す
少しウロウロしようと思い、背の高い本棚の角まで来て、空いている窓から外を眺める
ツンツン
朱里かと思い笑顔で振り向くと少し頬を赤らめた水色頭のあの男の幹部であり側近の彼がいた
『何?』
少し口調が強くなりながらも、微笑む
「あの…この間」
すぐに理解した
階段から落ちてきた件ね
もうそんなことどうでもいいから話しかけないで欲しい
もし謝るなら、もうあれから1週間以上経ってるし
逢いに来て謝るんじゃなくて、会ったから謝るってやっぱりあの男の従者だ
彼の口を手で押さえつけて、耳元で囁く『図書室ではお静かに』
彼は動かないで、また顔を赤くして固まってしまっていた
あかりが来るまで待とうか迷っている時メールで朱里から、緊急頼まれたと書かれていて
了解と打つと閉じる
朱里はいつも忙しいなぁ
図書室を出るとあの男とその取り巻きの人達と鉢合わせた
周りには綺麗な女の子達が群れていて、澪の腕に女は自分の腕を絡めながら歩いている
気づつくとか驚くと言うより、やっぱり男ってこう言う生き物だなと再度思う
みおは私に気づくと腕を思いっきり振りほどいて投げ捨てるように掘り出し私に近づく
階段でしゃがみこんでいる女は、投げ捨てた男じゃなくて私を睨みつける
あれからこの男とは連絡は取ってなかった、
私から連絡することなんてまず有り得ない
そうだから、男が何も連絡しなかっただけの話
私からしたら呼ばれないのは都合がいい
抱いたからもう飽きたのだろう
男は私に近づき腕を掴むと階段を上がって屋上の扉を開けられると入った瞬間に頭の後ろを捕まれ強引に口付けをされる
『いやッ!』
抵抗すると胸を押し付けていた私の手を男が握りしめる
「今日お前のうちに行く」
その言葉にビクッと体が震える
男の手を後ろから引き止める
『他のところに…』
「授業終わったら俺ん所来い」
『…』
________
放課後になると男の教室に行くと既に廊下で待っていて一緒に横に並んで無言で外まで来ると一緒の車に乗り込む
車が走っている間男はずっとパソコンで仕事をしていた
15分くらいすると高級マンションの前に着き車を出る
学校のカバンを抱き抱えようとすると男の従者に改修された
右手を繋がれそのままロビーを通ってエレベーターに乗り込むと男の部屋に入ると即座にベッド私は押し倒され襲われた
男はへだっている私を置いてリビングに水を取りに行くと口に含んでそのまま私に口付けで移す
ゴクッ…
裸の私を布団で体を巻き付けるとそのまま抱き抱えソファに座らされる
今回この男の部屋に入ったのは初めてだ
生活感のない部屋…
黒で統一されていてものは必要最低限しか置いていない
夜ご飯…
冷蔵庫から取り出して温めたものを次から次へと私の前に並べる
男が作ったのであろうか?どちらでも構わないがお腹は空いていない…
フルーツだけ口にしていると
男があぐらをかきその間に私を収めると目の前のお肉を1口サイズに切り、私の口元へ持ってくる
気分を損ねたら面倒だから
口を開けて食べる
美味しい…
「お前は昔みたいに勉強はしなくなったな」
いきなり何を言い出すんだろう
勉強して何になるの…
昔は兄の期待に応えたくて、少しでも力になりたくて頑張っていたのに…このザマだ
兄に酷いことをした男の腕の中にいる自分にイライラする
何も答えない私にホークを置くと後ろから顔を近づけられ顔色を伺われる
髪の毛を耳にかけられ冷たい視線を受けていると男は何もせずただ肩に顔を預ける
一点を見続けたまま何もしないで静かな時が流れる
どのくらいそうしていたなんて覚えていないけれど、それを表すかのように日は段々と暗くなっていく
横で寝息が聞こえる
肩で寝られるのは困る
腕も離そうにもガッチリ閉められていて何も出来ない
ぼーっとしながら最近読んだ小説の内容を思い出す
1度目の人生で好きな人に裏切られ処刑され、愛する家族まで皆殺しにされた少女が、2度目の人生でやり直しをする物語だ
しかしこの小説は嫌いだ
この少女は強かったはずなのに、1度目の人生で裏切ったはずの男と色んな困難を乗り越えながらも結ばれる
訳が分からない
昔された仕打ちを忘れたわけはないだろうに、何故ほかの優しキャラではなく、1度裏切った彼をまた愛したのか…
はぁ…分からない
肩の重みが亡くなったかと思うと男は頭を後ろのソファに預ける
「肩凝ったろ…」
まぁそりゃ…
そう思った時後ろから少し肩を揉まれ反射的にその手を振り払ってしまった
つい、…
立ち上がってお風呂に行こうと巻き付けられた布団と一緒にそのままお風呂に向かう
私は小説の中みたいに純粋ではないから何かも受け止めるなんてそんな簡単にできないし、優しくもない
鏡の前に立って身体中に赤い散りばめられた花を見て思い出す
目の前の女にニコッと微笑むと目は笑っていなくてうんざりする
_____
お風呂から出ると何もしたくなくてパソコンで何かをしている男を無視してそのまま布団に入る
上は黒の大きめの男のシャツを着て下はブカブカで落ちてしまうから履いていない
黒いシャツが大きすぎてワンピースになってるから見える心配はないけど
布団に入り横になって目を瞑る
とお腹が少し痛いと思って起き上がる
パンツに時前につけていたナプキンに赤いものが染み込んでいた
女の子の日がやっと来た
少し遅いから心配してたけど…避妊してたから大丈夫だった
避妊してもできる人はできるって言うから心配していたけれどこんかいは大丈夫で安心する
でもお腹が痛い
もう夜の10時だ
まだパソコンを触っていた男は起き上がった私を見てこちらに視線を向けた
近くに来て汗だくの私の頭を熱ではないことを確認して、女の子の日だと理解すると優しくお腹をさすってくれる
自分の家なら湯たんぽがあったけれど…
今回は何故かいつもより痛くて
ピーンポーン
チャイムがなり男が立ち上がるモニター越しにあの女が映っているのが見えた
驚きで何も声が出ない…なんでここに
男が私に視線を映し、インターホンを切ると
また、ピンポーンと鳴り
私は立ち上がり、支えようとする男を突き放す
玄関に足を進め、ドアを開けると女神の微笑みをした彼女に反吐が出る
お腹はさっきより痛くなくて立ってられる
「あら!サナ汗だくじゃない…まさか最中だった?」
そんなことを会ってすぐ聞くなんて…
冗談でもキツい…
私の後ろに彼女の視線が行くと彼女は微笑む
『何の用ですか…』
「もう…義姉になる人に対しても冷たいんだから」
頬を膨らませて怒っている
そう言うと私の髪の毛に触れ肩に触れる
「あの子と同じで本当に色素が薄くて儚げね…弟の方はあまり似てないわね」
あの子とは兄のことを言っているのだろう
なぜ兄の話をするの?
私の気の触れる事をして何が楽しいのだろうか…
頬をはたこうと手を振りあげた時
急にお腹が痛くなり壁に手を付くと
男が支えようとする手を思いっかり振り払う…
この兄弟と同じ空間にいることに嫌気がさす
「もう澪ったら、サナはまだ躾がなってないんじゃない?やっと自分の物になったのに、早く妊娠させて学校なんて辞めさせて妊娠させたらいいのに、私が…」
『ッ…!』
「今日は帰れ、調子が悪いだけだ」
「ふーん?まぁいいわ、また会いに来るわね」
そう言放つと颯爽と出ていった
頭も痛くなりその場に座り込む
涙が止まらない…
悔しい…
男の足が目の前に見える
早くどっかに行ってよ
男は私を抱き上げるとベッドに横にならせる
抱き寄せられ反対側を向いて痛みを感じないように眠りにつくことになった専念する
___
目を覚ますと目の前に男の胸があったシャツも着ていない
上半身を起き上がらせる
学校…
今日は調子が悪いから休むと朱里にだけ連絡を先に入れ先生にも電話をかけた
女の子の日がこんなに酷かったのは久しぶりだ…普段から体調管理を徹底しないと…
起き上がり冷蔵庫に水を飲みに行く
冷たい水が喉を通って気持ちよくなる
はぁ冷たいもの飲んだらダメなのに…
そのままシャワーをしてお風呂から出ると男は制服に着替えると思っていたのにまだ眠っている
起こそうか悩んだけど私が学校に行きなさいって言うのはおかしく感じる…
テレビを1度つけるけど、見たくなくなりすぐに消す
また、ベッドに潜り込み疲れを癒す
昨日は感情的になりすぎた…
男は起き上がったのかベッドがギシッとなる
「起きてるんだろ」
反対側にいる男から上から覗かれ男の髪が肩に触れる
『…』
「今月末婚約発表会があるけど、着るものはこっちが用意する」
着るものなんて少しも気にしてないし、興味が無い
私を人形だとでも思っているのか…
男はどこかへ行き戻ってくると小さなあの別荘の近くで購入していた紙袋の模様の小さな物を私に渡す
紫色の花の付いたネックレス
私好みだけど受け取れない
こんなものを私に渡して何がしたいの?
『貴方からの贈り物なんて欲しくない』
そう冷たく言葉を発する
怒って私の胸ぐらを掴んで持ち上げ
手を出すのかと思いきやそのままベッドに投げ捨てられる
殴ればいのに…
男はネックレスをゴミ箱に捨て、部屋をあとにした
ネックレスを捨てることはもったいないけどあの男に気を許したらおしまいだ
その日は学校を休んで男が居ないうちに自分の家に帰ると自分の家が違う人に引き取られていた
なんで…
車に戻ると烏が私の方を見ると「澪さんに何かしたからでは?」と調子に乗ったことを言い出す
『黙りなさい…』
そういい車から降り、常に持ち歩いている通帳からお金を引き下ろし、電車に乗るとそこには末永洸が居た
向こうも私がいることに驚く
釣竿に掴まっていた彼は私に近づいてくる
そして座っている私の目の前に立つと耳元で話しかけてきた
『ッ…』
「港ちゃんこんな所で何してるの?」
黙り込む私に駅が止まった瞬間外に連れ出す
なんで…
そう言捨てると
私の手を引きベッドに座らせられる
その後はただ好きなように体を貪られた
気持ちよさ、気持ち悪さ、色んな感情が交差した
朝になり横に眠っている男を置いて部屋を出るが車はひとつしかなく近くの駅まで歩いた
もう7時だけれどお昼からなら学校間に合うよね?
でも制服…本家にある…
はぁ…朱里に電話を入れる、まだ家を出ていないはずだ
「サナ?」
『私だよ!、朱里』
「ずっと連絡ないから心配してたけど…大丈夫なの?!」
『大丈夫じゃない…心も体もボロボロだよ…私学校今日は行けそうにないの…でも朱里会いたい』
そう伝えると彼女は放課後学校近くのカフェで待っていると決まり明日学校へ行くために取り敢えず本家に制服を取りに行こうと足を進めようとすると
近くにいた男が私に近づいてくる
小麦色の肌のハーフ顔のイケメンだ
「綺麗だ…」
そう一言言われはてなマークが浮かぶ
ここの女の子の誘い方はこうなのだろうか?
不思議そうに彼を見ると後ろから黒づくめの男が目の前の彼を殴った
『何して…』
昨日運転していた使用人の人だ
彼に手をかそうとするけれど腕を無理やり引っ張られ別荘の前まで連れてこられ
車の中に入る
使用人は外で待機している
掴まれた腕が赤くなっていて痛い
横には寝起きで気分が悪そうな男が私の顎を掴む
「勝手なことをするな」
だいぶ怒っている
『ただ友達に会いたくて…』
俯くと赤くなっている腕を手に取り舐める
「あの男…勝手なことを…」
こう言う、暴力で解決しようとするやり方が嫌いだ
この男も使用人もみんな暴力で冷酷卑劣な人ばかりだ
本家につき私が戻る弟に会った
「ねぇ…姉さん、初めてはどうだったの?ククッ…まぁ見た目だけは良いから捨てられることは無いんじゃない?でも悲惨だねぇ、姉さんが1番恨んでる相手と繋がって結婚までするんだから」
その言葉に思いっきり頬をはたこうとするけど手で止められる
『ッ!』
「早く行きなよ、外で待ってるよ澪兄さんが」
制服を手にすぐに本家を出ると1人で住んでいるマンションまで送られる
車から降りるとロビーまでだと思っていた男は部屋の前まで着いてきた
『何?まだ一緒にいないといけないわけ?前にも言ったけどその顔を見るだけで反吐が出るの…』
そう微笑んで彼の頬に手で触れる
「調子に乗るな、いつでもお前は俺の好きなように出来ることを覚えておけ」
今までで1番低い声で男は吐き捨てると私の胸を片方の手で思いっきり握り潰す
痛い…
あぁやっぱりこの男に優しさなんてあるわけが無いそんなもの欠片も感じ取れない
生まれながらの悪だ
部屋に入ると約束の時間まで横になりお風呂に入る
触れられた後が気持ち悪い
体中に付けられた独占欲の塊である赤い花が残っていて全ては夢じゃなかったと思い知らされる
時間になり車を出させると
乗り込みカフェに向かう
付くと涙ながら迎え入れてくれて直ぐにその場を離れて知覚の広場の噴水の前でお互い腰を下ろす
全てを話し終えた頃には…涙が止まらなくて
彼女は黙って聞いてくれて抱き締めて「頑張ったね」と言うと抱きしめてくれる
別れ際に彼女にグリーンのお土産のピアスを渡した
喜んでくれてその場でつけてくれた彼女の髪色とお揃いでよく似合っていた
「ありがとう」
と優しく微笑む彼女に心が暖かくなるのを感じる
家にお泊まりしないかと誘われたが難しそうだ
名残惜しさを残しながらも彼女と別れた
部屋に着くと横になる…
あんなに面倒さかった学校が平和で裏の世界に比べてマシだ
そう思いお風呂に入り明日のために眠りにつく
_____________
朝になるとピンク色の腰まである先だけカールした髪をブラシでとく
白を基調としたシンプルなワンピースの上からケープ型の大きなリボンが垂れて着いているものを着る
周りの人達からは魔法学校とも呼ばれていたりするのはこの制服のせい出なのは明らかだ
黒か白か好きな方を決められ、私は白にした
いつも通り学校に着くと、朱里との会話を楽しんでいると横から洸が何度も朱里に話しかけ前より朱里の方が彼に対して距離を取っているように感じた
担任の先生が入ってきて入口から声をかけ小さくて可愛い女の子が入ってくる
「末永 しろと申します。よろしくお願いします」
みんな拍手を送る
150センチ代ぐらいの小さい身長に、透き通るように白い肌
シルバーの髪に ブルーのひとみ
パーティーで見た事がある
末永財閥今ITで今注目の企業の一つである
挨拶だけはしたことがあるが話した事は一切ない
彼女と一瞬目があった気がしたが気のせいだろうか
彼女は1番前の席に座る
休み時間になると何人かが彼女を囲む
「ちょっと着いてきて」
その人達を無視して私の所へやってきていきなり手を掴むと教室から連れ出される
中庭の庭園に着くと彼女と目が会い睨まれる
「単刀直入に言うわ!貴方澪と別れて下さらない?」
その言葉に口がポカーンと空いてしまった
『ふふっ、』
「何が面白いの!私は本気よ!」
面白くて涙が出てくる
可愛いのに登場の仕方が小説に出でくる悪役レぽくって…笑いのツボに入ってしまった
少し落ち着くと彼女に近づきシルバーのサラサラの髪の毛をすくい上げるとキスを落とす
「ッ…何を」
彼女は顔を赤らめ私から距離を取り何かモゴモゴ言いながら慌てて、私を指で指している
そんなに慌てなくても、、、
彼女に近づくと耳元で囁く『私、黒瀬 澪が殺したいほど嫌いなの』
そう言い彼女に微笑む
疑いの睨んだ表情を見せる彼女は私の目を見て真実か見定めているようだ
私も目を離さず彼女を見ると彼女は「はぁ…わかったわ」そう吐き捨てる
『貴方は婚約を取り消しにするため…結婚を阻止するために何をしてくれるの?』
その返しの言葉に息を飲む
「私が彼の赤ちゃんを産むわ」
一見大人しそうなのに、すごい大胆なことを言う女の子だ
誰も見た目から想像はできないだろうけど
この子はあの男に恋してる
あぁ羨ましいな
恋なんて可愛いもの
私も…
_______
来週から期末テストが迫っていてみんな机に齧り付いている
みんなお金持ちだから、家庭教師もいて頭がいいのでは?と思うかもしれないが
ここの学校は少し違う
まず偏差値が80点台なのに加え赤点を取ったら2回目で休学処分になり悪ければたいがくになり得るからだ
テストが難しくて赤点をとる生徒はこの学校にはいない
みんな勤勉だから
朱里はいつも学年首席を保持し続けている
私も家に帰って勉強と思うけれど昔みたいに頑張らなくても、勉強をしても結果が良くてもいい事なんて何も無いから
皆は将来に向けて頑張ってるけれど、私の運命は決められているから、模試勉強を頑張っても父親に大学受験に行かせて貰えないからまず受からない
朱里と本を返しに行くのに3年生の廊下を通った
チラチラと見られるのは何故だろうか、
婚約は間だ発表してないから知らないはず
図書室に入ろうとした時、朱里の姿が消えて後ろを振り向くと先生に捕まったらしく、先行っておいて!と口パクで伝えられ
コクっと頷き、微笑んでから図書室に入る
図書室では多くの生徒が自習のスペースで机に向かって勉強している
そんな風景を見ながら借りていた本を返す
少しウロウロしようと思い、背の高い本棚の角まで来て、空いている窓から外を眺める
ツンツン
朱里かと思い笑顔で振り向くと少し頬を赤らめた水色頭のあの男の幹部であり側近の彼がいた
『何?』
少し口調が強くなりながらも、微笑む
「あの…この間」
すぐに理解した
階段から落ちてきた件ね
もうそんなことどうでもいいから話しかけないで欲しい
もし謝るなら、もうあれから1週間以上経ってるし
逢いに来て謝るんじゃなくて、会ったから謝るってやっぱりあの男の従者だ
彼の口を手で押さえつけて、耳元で囁く『図書室ではお静かに』
彼は動かないで、また顔を赤くして固まってしまっていた
あかりが来るまで待とうか迷っている時メールで朱里から、緊急頼まれたと書かれていて
了解と打つと閉じる
朱里はいつも忙しいなぁ
図書室を出るとあの男とその取り巻きの人達と鉢合わせた
周りには綺麗な女の子達が群れていて、澪の腕に女は自分の腕を絡めながら歩いている
気づつくとか驚くと言うより、やっぱり男ってこう言う生き物だなと再度思う
みおは私に気づくと腕を思いっきり振りほどいて投げ捨てるように掘り出し私に近づく
階段でしゃがみこんでいる女は、投げ捨てた男じゃなくて私を睨みつける
あれからこの男とは連絡は取ってなかった、
私から連絡することなんてまず有り得ない
そうだから、男が何も連絡しなかっただけの話
私からしたら呼ばれないのは都合がいい
抱いたからもう飽きたのだろう
男は私に近づき腕を掴むと階段を上がって屋上の扉を開けられると入った瞬間に頭の後ろを捕まれ強引に口付けをされる
『いやッ!』
抵抗すると胸を押し付けていた私の手を男が握りしめる
「今日お前のうちに行く」
その言葉にビクッと体が震える
男の手を後ろから引き止める
『他のところに…』
「授業終わったら俺ん所来い」
『…』
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放課後になると男の教室に行くと既に廊下で待っていて一緒に横に並んで無言で外まで来ると一緒の車に乗り込む
車が走っている間男はずっとパソコンで仕事をしていた
15分くらいすると高級マンションの前に着き車を出る
学校のカバンを抱き抱えようとすると男の従者に改修された
右手を繋がれそのままロビーを通ってエレベーターに乗り込むと男の部屋に入ると即座にベッド私は押し倒され襲われた
男はへだっている私を置いてリビングに水を取りに行くと口に含んでそのまま私に口付けで移す
ゴクッ…
裸の私を布団で体を巻き付けるとそのまま抱き抱えソファに座らされる
今回この男の部屋に入ったのは初めてだ
生活感のない部屋…
黒で統一されていてものは必要最低限しか置いていない
夜ご飯…
冷蔵庫から取り出して温めたものを次から次へと私の前に並べる
男が作ったのであろうか?どちらでも構わないがお腹は空いていない…
フルーツだけ口にしていると
男があぐらをかきその間に私を収めると目の前のお肉を1口サイズに切り、私の口元へ持ってくる
気分を損ねたら面倒だから
口を開けて食べる
美味しい…
「お前は昔みたいに勉強はしなくなったな」
いきなり何を言い出すんだろう
勉強して何になるの…
昔は兄の期待に応えたくて、少しでも力になりたくて頑張っていたのに…このザマだ
兄に酷いことをした男の腕の中にいる自分にイライラする
何も答えない私にホークを置くと後ろから顔を近づけられ顔色を伺われる
髪の毛を耳にかけられ冷たい視線を受けていると男は何もせずただ肩に顔を預ける
一点を見続けたまま何もしないで静かな時が流れる
どのくらいそうしていたなんて覚えていないけれど、それを表すかのように日は段々と暗くなっていく
横で寝息が聞こえる
肩で寝られるのは困る
腕も離そうにもガッチリ閉められていて何も出来ない
ぼーっとしながら最近読んだ小説の内容を思い出す
1度目の人生で好きな人に裏切られ処刑され、愛する家族まで皆殺しにされた少女が、2度目の人生でやり直しをする物語だ
しかしこの小説は嫌いだ
この少女は強かったはずなのに、1度目の人生で裏切ったはずの男と色んな困難を乗り越えながらも結ばれる
訳が分からない
昔された仕打ちを忘れたわけはないだろうに、何故ほかの優しキャラではなく、1度裏切った彼をまた愛したのか…
はぁ…分からない
肩の重みが亡くなったかと思うと男は頭を後ろのソファに預ける
「肩凝ったろ…」
まぁそりゃ…
そう思った時後ろから少し肩を揉まれ反射的にその手を振り払ってしまった
つい、…
立ち上がってお風呂に行こうと巻き付けられた布団と一緒にそのままお風呂に向かう
私は小説の中みたいに純粋ではないから何かも受け止めるなんてそんな簡単にできないし、優しくもない
鏡の前に立って身体中に赤い散りばめられた花を見て思い出す
目の前の女にニコッと微笑むと目は笑っていなくてうんざりする
_____
お風呂から出ると何もしたくなくてパソコンで何かをしている男を無視してそのまま布団に入る
上は黒の大きめの男のシャツを着て下はブカブカで落ちてしまうから履いていない
黒いシャツが大きすぎてワンピースになってるから見える心配はないけど
布団に入り横になって目を瞑る
とお腹が少し痛いと思って起き上がる
パンツに時前につけていたナプキンに赤いものが染み込んでいた
女の子の日がやっと来た
少し遅いから心配してたけど…避妊してたから大丈夫だった
避妊してもできる人はできるって言うから心配していたけれどこんかいは大丈夫で安心する
でもお腹が痛い
もう夜の10時だ
まだパソコンを触っていた男は起き上がった私を見てこちらに視線を向けた
近くに来て汗だくの私の頭を熱ではないことを確認して、女の子の日だと理解すると優しくお腹をさすってくれる
自分の家なら湯たんぽがあったけれど…
今回は何故かいつもより痛くて
ピーンポーン
チャイムがなり男が立ち上がるモニター越しにあの女が映っているのが見えた
驚きで何も声が出ない…なんでここに
男が私に視線を映し、インターホンを切ると
また、ピンポーンと鳴り
私は立ち上がり、支えようとする男を突き放す
玄関に足を進め、ドアを開けると女神の微笑みをした彼女に反吐が出る
お腹はさっきより痛くなくて立ってられる
「あら!サナ汗だくじゃない…まさか最中だった?」
そんなことを会ってすぐ聞くなんて…
冗談でもキツい…
私の後ろに彼女の視線が行くと彼女は微笑む
『何の用ですか…』
「もう…義姉になる人に対しても冷たいんだから」
頬を膨らませて怒っている
そう言うと私の髪の毛に触れ肩に触れる
「あの子と同じで本当に色素が薄くて儚げね…弟の方はあまり似てないわね」
あの子とは兄のことを言っているのだろう
なぜ兄の話をするの?
私の気の触れる事をして何が楽しいのだろうか…
頬をはたこうと手を振りあげた時
急にお腹が痛くなり壁に手を付くと
男が支えようとする手を思いっかり振り払う…
この兄弟と同じ空間にいることに嫌気がさす
「もう澪ったら、サナはまだ躾がなってないんじゃない?やっと自分の物になったのに、早く妊娠させて学校なんて辞めさせて妊娠させたらいいのに、私が…」
『ッ…!』
「今日は帰れ、調子が悪いだけだ」
「ふーん?まぁいいわ、また会いに来るわね」
そう言放つと颯爽と出ていった
頭も痛くなりその場に座り込む
涙が止まらない…
悔しい…
男の足が目の前に見える
早くどっかに行ってよ
男は私を抱き上げるとベッドに横にならせる
抱き寄せられ反対側を向いて痛みを感じないように眠りにつくことになった専念する
___
目を覚ますと目の前に男の胸があったシャツも着ていない
上半身を起き上がらせる
学校…
今日は調子が悪いから休むと朱里にだけ連絡を先に入れ先生にも電話をかけた
女の子の日がこんなに酷かったのは久しぶりだ…普段から体調管理を徹底しないと…
起き上がり冷蔵庫に水を飲みに行く
冷たい水が喉を通って気持ちよくなる
はぁ冷たいもの飲んだらダメなのに…
そのままシャワーをしてお風呂から出ると男は制服に着替えると思っていたのにまだ眠っている
起こそうか悩んだけど私が学校に行きなさいって言うのはおかしく感じる…
テレビを1度つけるけど、見たくなくなりすぐに消す
また、ベッドに潜り込み疲れを癒す
昨日は感情的になりすぎた…
男は起き上がったのかベッドがギシッとなる
「起きてるんだろ」
反対側にいる男から上から覗かれ男の髪が肩に触れる
『…』
「今月末婚約発表会があるけど、着るものはこっちが用意する」
着るものなんて少しも気にしてないし、興味が無い
私を人形だとでも思っているのか…
男はどこかへ行き戻ってくると小さなあの別荘の近くで購入していた紙袋の模様の小さな物を私に渡す
紫色の花の付いたネックレス
私好みだけど受け取れない
こんなものを私に渡して何がしたいの?
『貴方からの贈り物なんて欲しくない』
そう冷たく言葉を発する
怒って私の胸ぐらを掴んで持ち上げ
手を出すのかと思いきやそのままベッドに投げ捨てられる
殴ればいのに…
男はネックレスをゴミ箱に捨て、部屋をあとにした
ネックレスを捨てることはもったいないけどあの男に気を許したらおしまいだ
その日は学校を休んで男が居ないうちに自分の家に帰ると自分の家が違う人に引き取られていた
なんで…
車に戻ると烏が私の方を見ると「澪さんに何かしたからでは?」と調子に乗ったことを言い出す
『黙りなさい…』
そういい車から降り、常に持ち歩いている通帳からお金を引き下ろし、電車に乗るとそこには末永洸が居た
向こうも私がいることに驚く
釣竿に掴まっていた彼は私に近づいてくる
そして座っている私の目の前に立つと耳元で話しかけてきた
『ッ…』
「港ちゃんこんな所で何してるの?」
黙り込む私に駅が止まった瞬間外に連れ出す
なんで…