今夜もあなたと月、見ます。


「っ…は、晴の番だよ」

…?

不自然に目を逸らした響紀さんが口元を覆いながらそう言った

私の番?とは?


「質問」

あ!そっか!

えっと、何聞こうかな

えっと……



私があなたの恋人になれる可能性はありますか?

とは言えないけれど

でも…これなら


「…ひ、響紀さんはどういう女性が好みなんですか?」


…自然だよね?

別にこれくらい普通だよね?

ていうか今の流れだったらアリだよね


「…気になるんだ?」

…え

揶揄うような、なぜかちょっと満足そうな表情と目が合ってしまう


いっ

「いや、別にそういうわけでは、ただその、流れ的になんか、別に」

明らかに動揺する私を見てくすりと笑う

なんだか見透かされてるようで腹が立つ


「ふふ、そんな顔すんなって」

睨みつけていたらポンポンと頭を撫でられる

うう

そういうところにもときめいてしまうからアンフェアなんだよ


「…うーん、そうだな…今まで考えたことなかったからイマイチよくわからないけど…」

…?

少し空を仰いだまま、流し目で私を見る


「…晴みたいに、可愛くて、たまにかっこよくて一緒にいて面白い子は、素敵だと思うよ」



……


え?

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