今夜もあなたと月、見ます。
「道枝さん!」
!!
聞き覚えのある声にどきりとする
「それさっきのクソ店員じゃねぇすか!」
「うぃー!さっき逃げられたんですよ!」
ひっ
つい先ほど私を追いかけてきた煙草の男2人がニヤニヤしながら近づいてきた
「わざわざ拉致って来てくれたんすか!」
「さすがっす!」
え、そうなの?
そういうことなの?
心配になって思わず彼を見る
「あー。追われてたのってこいつらか」
彼が私を見て言った
こくんと頷く
差し出したりしないよね?
大丈夫だよね?
不安に駆られながらカフェオレの彼の後ろに隠れるように小さくなった
「煙草は買えんわ、逃げられるわで腹立ってたんすよ!」
「おい、いつまで道枝さんにくっついてんだ。こっち来い」
ひっ!
カフェオレの人の後ろにいた私の腕を乱暴に引っ張る
バランスを崩して前のめりになり、男2人の元へと引き寄せられてしまった
「俺らで預かりますわ〜」
うそうそっ
やだ!
最悪の展開を覚悟した
でも