今夜もあなたと月、見ます。
「どこまで送っていけばいい?家どこらへん?」
何事もなかったかのようにからっと笑う
…
「駅までお願いします」
「了解」
歯を見せて笑う
暴走族の総長って…もっといかついイメージだったけどな
「しっかり捕まっててね」
「はい」
夜風が髪を揺らす
ほんのり香るミント
広くて硬い背中
忘れられない、特別な夜
間違った生き方…
そう言った彼の背中にそっと、頬をつけた
メニュー