今夜もあなたと月、見ます。




何しろその日は


薄暑だというのに肌寒くて


背筋に虫が這うような


嫌な空気だったのですが



どういうわけか


私の体は


彼を見るたびに


普段は持たないような熱を


持ってしまうのです






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