今夜もあなたと月、見ます。


「興味を持ったとしても踏み込むのはやめておきなよ?」



考えていたことを見透かされたわけでもないのに思わずびくりと肩を揺らす

「わ、わかってるよ」

そうだよ

しっかりしなさい間宮晴

あれはもう思い出として飾るだけでいいでしょう


昨日の出来事を脳内から消しとばすようにブンブンと首を振った


「早く終わらせよう」

「えーゆっくりじゃダメ?」

意気込んでそう言ったのに、何故か横井くんが不機嫌そうにそう返した

「早く帰りたいでしょ?」

「んー…俺はもう少しこうしていたい」


私の目を真っ直ぐ見つめる横井くん



変なの

首を傾げると、はぁとため息をつかれる


「な、なに?」

「いや、存外大変な道のりだなと…」

??

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