今夜もあなたと月、見ます。


「…いらない子ってどういうことだよ」

響紀さんがいつになく真剣な表情で私を真っ直ぐに見て言った


「それが今日の質問ですか?」

「…うん」


別に、隠してるわけでもないし

言うことに抵抗はないけど

話して気持ちいいものではない


「晴が、話せるんなら…聞きたい」


でも

響紀さんになら、むしろ話したい

私を知ってもらいたい

これがなんの感情の入り口なのかわからないけど


「少し、長くなりますけど…」



私の

つまらない生き路を

この人は、どう受け止めてくれるのか

なんと言ってくれるのか

少し興味がある


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