聖夜に身ごもったら、冷徹御曹司が溺甘な旦那様になりました
自分勝手で無責任なことはわかっている。だけど、お腹の子を不幸にするくらいならと考えてしまう。十弥の笑顔が頭に浮かぶ。こんなことを考えていると知ったら、彼はどう思うだろう、もう玲奈に笑いかけてくれることはなくなるだろうか。
「十弥……」
苦手だと思っていた彼をいつの間にか愛するようになっていた。大切で、ただそばにいられるだけで幸せだった。彼に笑っていてほしいと思うのにどうしたらいいのかわからず、自身のふがいなさに玲奈は泣きたくなった。
うつむき地面に視線を落とすと、ダークブラウンのビジネスシューズが見えた。
「えっ」
十弥かと思った玲奈は弾かれたように顔をあげたが、そこにいたのは彼ではなかった。
「十弥……」
苦手だと思っていた彼をいつの間にか愛するようになっていた。大切で、ただそばにいられるだけで幸せだった。彼に笑っていてほしいと思うのにどうしたらいいのかわからず、自身のふがいなさに玲奈は泣きたくなった。
うつむき地面に視線を落とすと、ダークブラウンのビジネスシューズが見えた。
「えっ」
十弥かと思った玲奈は弾かれたように顔をあげたが、そこにいたのは彼ではなかった。