だいきらいなアイツと再会してしまった
「よく食うな」
「おいしい!」
やってきたのは90分2000円のバイキング。
「赤星くんはひとくちも食べてないよね」
「こんな店の飯……食えるか」
ちょっとやめてよ。
人が気分よく食べてるご飯をなんて目でみてくる。
「もったいない。食べなくてもお金払うんだよ」
高級なお店じゃ落ち着かないから、庶民的なお店に決めた。
「いかにも貧乏人の思考だ」
「わたしからしたら一食に2000円もかけるなんてリッチだよ」
「それは残飯か」
「ちゃんとした料理だから!」
「今日は帰りたいだのはなせだの言わないんだな」
「赤星くんの諦めの悪さもしつこさも学んだからね」