だいきらいなアイツと再会してしまった

運転手さんの乗った車に乗せられると

となりに赤星くんが乗り込んで、車が発車した。



沈黙が続く。



赤星くんは元から口数の多い方ではないけど、こんなに無口でもない。



「……知ってた、の？」

「なにをだ」

「レイくんの……裏の顔」

「あれがクラハシの素顔だ」



そっか。

わたしが見ていたのが、ツクリモノだったんだね。



【もう会うな】



「赤星くんは、ちゃんと……忠告してくれてたのに」



赤星くんの言葉を信じていれば、こんな結果には、ならなかった。


レイくんのこと完璧だと疑わず、わたしは赤星くんの話に耳を傾けなかった。



「赤星くんは……女の子で遊んだりは、しないんだね」

「オマエ以外はな」