だいきらいなアイツと再会してしまった


仏頂面の赤星くんが面倒そうに手を離すと

次の瞬間



「……ちょ」



手を、にぎられた。



指と指をからめる繋ぎかた。



恥ずかしいんだけど!?



「あ、赤星くんもチュロス食べたい?」

「いらねーよ」



わたしの分だけ、わざわざ買ってくれたんだ。



「ほんとに、いらない?」

「しつこい」

「赤星くんの……手」

「なんだ」

「おっきいね」



男の子って感じ。



「足も」



靴のサイズ28センチくらいありそう。

足首は細いのに。



「オマエが小人なだけだ」

「小人じゃないし」



でも、まあ。

ダイフクよりはいいかな。

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