だいきらいなアイツと再会してしまった


「学園祭でやりたいことある人いるー?」



夏休み前に学園祭がある。


演劇、バザー、展示、模擬店など

それなりに出し物はあるものの

在校生とその家族、招待券をもらった知人のみが参加できるものらしい。



「案が出ないと、他のクラスが選ばなかったものになるんだけど……」


話し合いが進まず、実行委員の子が困っている。



「はあ? それって余り物になるわけ?」



発言したのは、ユイカちゃんだった。



「……そうなる、かな」

「そんなの絶対やだ。だるくないのにしてくんなきゃ」



ユイカちゃんの意見に、まわりの子が「たしかに」「面倒なのはパス」と続く。




「それじゃあ、なにがいい?」

「それは自分で考えれば」

「え?」

「実行委員、自分から立候補してたよね。好きでやってんだからさ」



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