だいきらいなアイツと再会してしまった


司会の男子は進行がうまい。

ここの生徒なのだろうけれど、そういう仕事向いてそうだな。


「ここでお知らせがあります。エントリーナンバー、15番の彼ですが。実はまだ来てなくて」



会場が、ざわつく。



「失格とか?」

「えーっ。本人見たかったのに」



なんだろう。

嫌な予感が……



「本来なら現段階でいない人は審査対象外なんですよー。時間厳守もイケメンの要素なのでねえ」



そりゃそうだ。

時間を守るって社会の最低限のルールでしょう。



なにか特別な理由でもあるならともかく、普通ならアウト。



「事前に開催したネット投票で断トツの一位だったのもあり、これから行われる審査のほとんどを免除としまーす!」

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