だいきらいなアイツと再会してしまった


「そう……かな?」

「うん」



おもしろい……とは、思わない。

自分では。



というか、あなたは、どうしてこんなところに……?



不思議に思っていたら、わたしの気持ちを汲み取るように



「ここ」



さわやかくんが、目の前の建物を指差した。


お店の勝手口のように見えるが。



「僕のバイト先」

「バイト……えっ! お仕事するの?」

「そう」

「すごい」

「すごい?」

「……わたしがぼんやり生きているあいだに、あなたは社会貢献してるんだなぁと」

「大げさだよ」

「えらいと思う!」


どんなお仕事……とか。

聞いてもいいのかな。


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