だいきらいなアイツと再会してしまった
「うちの学校ってさ。基本的にバイトする必要のない裕福な家庭の生徒が通ってて」
「……え」
「僕が一ヶ月かけて稼ぐ金、親からポンともらえて。それもたった一日で使い切ったりして。金銭感覚が桁違い」
一ヶ月のバイト代を一日で……!?
「それは……なんか……こわい」
カラオケで安くはないフードを次々と注文してるとは思ってたけど、おこづかいの額が普通じゃないってことだったんだ。
「まじめに働くのバカバカしくなるっていうか。完全に親ガチャ失敗したよね」
なんだかよくわからないけど、さわやかくんから黒いオーラが見えるような。
「アルバイトして、勉強も頑張って。……立派すぎる」
「ほめてもなにもあげないよ」
「も、ものがほしくてほめてないよ!」
「ふーん?」