だいきらいなアイツと再会してしまった
春、不運にもくじ引きで副委員長になって以来
その肩書きと見た目の印象(まじめなだけ!)で、頼られる。
……たいして頭よくないのに!
見せたところで間違っていたらどうしよう。
かといって、断るのも感じ悪い。たぶん。
「いいでしょ?」
……仕方ない。
しぶしぶ女の子たちに課題のノートを渡そうとした、そのとき。
「自分でやれ」
それを止めたのは、鮎川さんだった。
「なにすんの~!?」
鮎川さんは
わたしの左隣に座るショートカット女子。
「いっそ潔く忘れちゃえよ」
整った顔立ちをした、生粋の美人。
サバサバしていて
クラスで唯一スカートでなくスラックスをはいている。