だいきらいなアイツと再会してしまった


わたしの頭をポンとする、鮎川さん。

行動がイケメン。

少女漫画のヒーローかな。


男の子にラブ的な展開を求めないわたしだけれど、鮎川さんが相手ならデートも最高にドキドキさせられるんじゃないか。


……なんて妄想しかけて、ハッとする。


「照れてんの? はは」



完全に、からかわれたっぽい

……うう。



「かわい」



髪をくしゃっとされる。



「あっ……鮎川、さん」

「ん?」

「……乱れ、ちゃう」

「髪。やわらかいよね」

「……そうかな?」

「ずっと撫でてたい」

「ええっ」

「うちで飼ってた犬に似てるんだよねー。キミ」



…………ほえ?



「どんくさいとこも」

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