エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。
◇スイーツバイキング
「んんん〜美味しいですね!」
「本当美味しいね」
案内されたテーブルに座り、選択したケーキを味わって食べていく。
このホテルは自分で取りに行くのではなく、ウェイターさんが何回かに分けてケーキをカートに乗せて持ってきてくれてそれを選ぶ形式だった。
「小鳥遊さんのベリーパフェも美味しそうですね」
後で私も頼もうかな。人の食べているのって美味しそうに見えちゃうんだよね……
「食べる? 口あけて」
「えっ」
「早く、アイス溶けるよ」
ええっ! これってあの『あーん』ってやつだよね。無理無理……しかもこんな顔が整ってる人と初めての『あーん』するなんて。
だけど断れないよね、こんな……。
私は意を決して口を開けると、一瞬で口の中が冷えてくる。それと同時に、ベリーの甘酸っぱさと水分を含んだスポンジケーキがとても美味しい。