エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。
◆可愛い彼女。 千晃side
「おー小鳥遊、休日なのに悪かったな」
「いえ。大丈夫です……」
本当は心の底から怒ってる。なんで今日なんだ……。
「昨夜運ばれてきた患者なんだが、肺ガンステージⅡの疑いだ」
「……そうですね、検査はX線だけですか?」
「今からCTだ」
この人は、新本さんといって放射線科の部長であり俺の新人の頃の教育係だった人だ。
「分かりました、新本さん。新本さんは今から治療の方ですよね? 行ってください」
「悪いな、じゃあよろしく頼む」
俺は更衣室に行き、スクラブに着替えるとCT室に向かった。
「お願いします、カルテいいですか?」
カルテを確認して操作コンソールで画像を確認していき、十分ほどで撮影が終了する。