エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。
「まあ、会うだけでも会ってくれないか? もし嫌なら断ってもいい」
「わかったわ、大丈夫。お見合い行くわ」
「本当か、良かった……小鳥遊クリニックの御曹司で、俺の親友の息子でな放射線技師をしている」
ホウシャセン、ギシ?
あのレントゲンとか撮る人だよね?
「これが彼の写真だ。なかなか男前だと思うんだが」
ブラウン色の台紙を開くと、濃紺のスーツを着た男性が写っていた。色白で顔の輪郭はシャープ、顔の全てが整っていて写真なのに色気を感じる。
「どうだい?」
「かっこいいと思います、でもおいくつの方なんですか?」
「だろう? 今、三十五と聞いたな」