エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。
***
「あれ、お嬢様? どうしましたか?」
「あのっ! 父はいますか!? 父に会いたくて!」
「社長ですか? 確認いたします」
受付嬢の子に確認してもらうと、今社長室にいることが分かり入館証をもらった。
「ありがとう」
「いえ、いってらっしゃいませ」
私は、受付を通りエレベーターホールで上矢印のボタンを押した。さっき聞いた話を思い出して怒りが溢れてきたが、会社だし抑える。
エレベーターに乗り最上階にある社長室の前に立つと、ドアをノックした。
「香澄です、社長入りますよ」
そう言うとすぐに扉が開いた。
「お嬢様、いらっしゃいませ。どうぞ」
秘書の人がそう言い私は中に入ると、ズカズカと社長室内を進み社長である父の前に立った。