エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。


「大丈夫ですが……いいんですか?」

『ああ。聞いたと思うが、香澄は女子校育ちで男性に免疫がない。もちろん、交際経験はない』

「はい。承知しています」

『失礼だが、どこまで行ったかな』

「えっ」

『予想では、手を繋いだくらいかな』


 いや、すみません。キスしちゃいました……でも、倒れそうにしちゃいましたが 。


『男性との生活に慣れてほしい、それに将来は子供も欲しいだろう?』

「確かにそうですね」

『だろう? まあ、婚前同居というやつだ。お願いできるかな』


 そう言って七瀬社長は一方的に切ってしまった。俺、理性保てるかな……なんて考えながらもう一人電話をかけた。



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