エリート放射線技師は、ウブな彼女をたっぷりの溺愛で甘やかす。



『圧はかけてないよ。そうだ、明日香さんにはお休みの連絡はしたから生活に慣れるまでは休みなさい』

「そんな勝手に……」

『ま、そう言うことだから。じゃあね』


 そう言うと一方的にお父さんは電話を切ってしまった。


「もう……切れたし」


 納得はいかなかったが、次にお手伝いの野神さんの発信ボタンを押した。


『……お嬢様!?』

「はい……昨日は本当に迷惑をかけてしまってすみませんでした」

『いえ、そんなことはないですよ。香澄様は、幼い頃から感情的になることもなくわがままなどは言わない方だったので……昨日は感情的になられたお嬢様が見れて新鮮でした』

「す、すみません」

『いえ、無事でよかったです。それに、感情的になるくらい好きだと思える方ができて私も嬉しいですよ』


 野神さんは私が幼い頃からの付き合いだ。だからなんでも知り尽くしていて、母親みたいな存在の人だ。




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