ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
先生の自己紹介の後
クラスの皆の自己紹介もはじまる。

「赤坂詩織です。よろしくお願いします。」
「赤松直樹(あかまつなおき)です。
よろしくっす。」

直樹は舞と詩織と同じ小学校で幼馴染だ。
野球部でかっちゃんと一緒。
よくこの4人でつるんでいる。
(直樹も一緒か、よかった!
詩織のキューピットになってくれそう。)

…「黒澤克幸です。野球してます。」
(詩織、いかん、目がすでにハートになってる。)

…「松本優香(まつもとゆうか)です。
よろしくお願いします。」
(優香ちゃんもか、クラスのマドンナ決定。)

優香も同じ中学校だ。
顔は飛び抜けて可愛いが、性格に少し難あり。
典型的な女王様気質である。

そして舞の番がまわってきた。
「若松舞です。並木中からきました。
よろしくお願いします。」

そして舞の隣へ
「脇田克(わきたすぐる)です。
柳川中学校からきました。剣道やってます。
よろしくお願いします。」


(克って書いて、すぐるって読むんだ。
クラス表見てもわからなかった。
それに、剣道って…
だから大荷物に、朝も武道場にいたんだな。)

そんなことを舞がぐるぐる考えていると
克が舞の方に顔を寄せて囁いた。

「お前、舞っていうんだな。
俺の出身校のやつ少ないから、よろしくな。」

「…うん。よろしくね。」

舞の新生活がはじまった。


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