ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
「ここ、入ってもいい?」

舞が目をキラキラとさせて克に聞いた。

「もちろん。」

店内に入ると、そこには可愛い雑貨や
アクセサリーが並んでいた。

「可愛いー。
これも、…あっ!あれも可愛いー。」

大好きな空間にテンションがあがる舞。
そんな舞を見て、克も微笑んでいる。

「女の子って,大概のものが可愛いーのな。」

「うんっ!可愛いーよ。」

「…舞、初デート記念に、何か買おっか。」

「わっ!それ嬉しいっ♡」

舞がさらに笑顔になった。

「んー、どんなのがいいかなー?」

「俺、一緒に身につけられるものがいーな。」

「いいね♡私もそれがいい。」

克からの提案に喜ぶ舞。

「指輪かブレスレットかネックレスか…。
…おっ、これ、舞に似合いそう。」

そう言うと、舞の胸元にネックレスを
あてる克。ピンクゴールドのチェーンに
蝶々とお花のモチーフがついている。
深い赤紫の宝石がキラキラ優しく輝いていた。

「わぁ!!本当に可愛いー♡
とってもとってもタイプだけど…
これ、女の子のだけだから
克と一緒につけられないよね。
それに…お値段は可愛くない。…残念。
んー。何かないかなぁ…。
…あ!これは?」

舞が見つけたのは
アンクルタイプのミサンガだった。

「これだったら、学校でもわからないから
ずっと付けていられそうじゃない?」

「おー!いいねー!これにすっか。
じゃあ、俺買ってくるから
舞、外で待ってて。」

「え?私もお金出すよ!」

「今日はいいから!な?」

「でも…。」

「いいからって。」

「…わかった。お言葉に甘えます。
本当にありがとう。じゃあ、外で待ってるね。」

そう言うと舞は店の外に出た。
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