ハツコイ〜僕らははじめてだった〜
とうとう迎えた合唱コンクールの当日。

何と今日は、7時に集合して
1時間外で最終確認することになった。

「朝の空気って気持ちいー。」

「やべー、緊張してきた。」

「俺達には、秘密兵器があるから
大丈夫だって。」

「声、裏返っちゃったりしないかな。」

皆、緊張している様子だ。

「…よし、皆で合わせよう。
ピアノがないから、テープでだけど。」

「うん!」

課題曲、自由曲を2回ずつ。

ちょうど歌い終わる頃に
生島先生が職員室から出てきた。

「大賞間違いなしっ。
凄く綺麗な声が聞こえてたぞー。
よしっ!最後に円陣組もう!」

そう言って生島先生が克の肩に手を置いた。

「皆、ぎゅってしてー。」

「…指揮者、どうぞ。」

生島先生が克に声かけをふる。

「…1年3組ー、大賞とるぞー!」

『おー!!!!』

皆の力強いかけ声が
広く澄み切った青空に響いた。
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